嫌なことを引きずる時の切り替え方は、「気にしないようにしよう」と頑張ることではなく、どアップで見ていた席から、少し離れた席に座り直すことです。
- 「できない人と思われた」と引きずる時、頭の中で起きていること
- 「どう受け止めていたいか」を描くわけ
- 今日からできる「鎖骨と目」と、前と後の確かめ方

一日中、引きずってしまう
多くの方から、こうしたご相談をいただいています。
これまでのお客様の変化はこちらにも掲載しています。
あなたにも、こんなことはありませんか?
- ちょっとしたミスを指摘されただけなのに、一日中引きずってしまう
- 「できない人だと思われたんじゃないか」と、何度も考えてしまう
- 前は、このくらいで落ち込まなかったのに、と思う
嫌なことを引きずるのは、気持ちが弱いからではなく、脳がその場面だけをどアップで見ている状態だからかもしれません。
心の声と感情を言葉にして、どう受け止めていたいかを描き、目をゆっくり動かすと、場面から少し距離がとれます。
自分の責任だと思ってしまう
YouTubeライブの第3夜では、受講生の佐藤さんが、
仕事のこんな場面を話してくださいました。
こういうことは、これまでもよくあったそうです。
そのとき、頭の中では、こんな声が聞こえていました。
「前任者、頼むわー」
と、ちょっとイラッとする声。
そして、
またやっちゃった
という声。
自分がやったわけではないのに、
頭の中では、もう「やった感」になっている。
佐藤さんは、そう話していました。
感情を言葉にする
この場面の気持ちを、感情を表す言葉にしてもらいました。
出てきたのは、罪悪感、不安、絶望感の3つです。
さらに「どんな罪悪感ですか?」と、一つずつ中身を聞いていきました。
| 感情の言葉 | どんな感情か(佐藤さんの言葉) |
|---|---|
| 罪悪感 | またやっちゃったな、という罪悪感 |
| 不安 | お客様にどう思われているのかな、という不安 |
| 絶望感 | クレームを起こしてしまった、という絶望感 |
感情の言葉だけで終わらせず、
どんな不安なのか、
どんな罪悪感なのかまで言葉にすると、
感情から少し距離を置くことができます。
感情を言葉にすると、なぜ落ち着きやすくなるのかは、
第1夜の記事でお伝えしています。
どう受け止めていたいか
次に、0から10の数字で、今の強さを聞きました。
何も感じないのが0、いちばん強いのが10です。
佐藤さんは、
罪悪感が6
不安が7
絶望感が6
でした。
そのうえで、こう聞きました。
脳科学メンタル総研/やぶざき恵子もし、この感情が何もないとしたら。
同じようにクレームを受けたとき、どう振る舞っていますか?
すぐには言葉が出てきませんでした。
そこで、ボールにたとえてみました。
ソフトボールのピッチャーが投げてきたボールを、
打ち返すのか、見逃すのか、キャッチャーのように受け止めるのか。
※佐藤さんはお子さんのソフトボールの試合をよく応援に行くことを知っていたからです。
佐藤さんの答えは、
優しく受け止めたい
でした。
無視するのではなく、受け止めることは受け止める。
そのうえで、一日中とらわれるのではなく、その日の仕事に集中している。
優しく受け止めていなかったら、たぶん「バチバチ」やっている。
描いたのは、その真逆の自分でした。
状況を変えるのではなく、
その状況の中で、どう受け止めていたいかを描く。
これが、次の動きの準備になります。
鎖骨と目のやり方
描いた自分をイメージしたまま、体を動かします。
講座では「鎖骨と目」と呼んでいます。
- 片方の手を、おへそに当てます
- もう片方の手を、鎖骨のところに当てます
- 鎖骨のところを、左右にやさしくマッサージします。触れるくらいで十分です
- 頭は動かさず、目だけを、ゆっくりゆっくり左から右へ動かします。目がここまでしか行かない、というところまで行ったら、反対へ戻ります
- 呼吸は止めずに、深呼吸を続けます
- 3往復くらいやったら、手を入れ替えて、また3往復くらい
ポイントは、ゆっくりやること、呼吸を続けること、
目だけを動かして頭の位置はそのままにすることです。


どアップから1番後ろの席へ
なぜ、これをやるのか。
事件は、脳で起きているからです。
嫌なことを引きずっているとき、気持ちや意識は、そのことにばかり向いています。
よく言う「木を見て森を見ず」の状態です。
全体をぼんやり捉えすぎて、細かい中身がはっきりしないまま、
「こうなるんじゃないか」「ああなるんじゃないか」と考えてしまう。
そんな働きになっています。
右脳は全体を捉えるのが得意、左脳は細かく見るのが得意、と言われています。
理想は、木も見て、森も見ている状態です。


映画館で考えてみてください。
嫌なことばかり考えているときは、最前列で、スクリーンの端も見えないくらいのどアップで、その映画を見ている状態です。
目をゆっくり動かしながら、鎖骨のところをマッサージすると、
1番後ろの席に座り直したように、遠くにスクリーンがある感じになります。
ドアップで、そこしか見えなかったのが、
周りの人や、壁や、座席、スクリーンの上や横の余白まで見えてくる。
これが、木も見て、森も見ている状態です。


目を動かす課題をすると、脳の警報係といわれる扁桃体の働きが、一時的に下がったという研究があります(オランダの研究グループ、2018年)。
この研究では、怖さがぶり返しにくくなることも報告されています。
ライブで行ったような「ゆっくり」の動きを調べた研究ではありませんが、目を動かすことと、気持ちの落ち着きの関係を調べた研究の一つです。
前と後を数字にする
鎖骨と目のあと、もう一度、同じ場面を思い浮かべてもらいました。
罪悪感は6から3に、不安は7から3に。
絶望感も下がって、3つ合わせて11下がりました。
佐藤さんは、こう話してくださいました。
穏やかに仕事をしている自分が、やりながらイメージできました
そこがイメージできると、罪悪感とか、不安とか絶望感が、ちょっと自分から遠ざかっていっている感じがすごくします
ここが、大事なところです。
わたしは、「そんなに気にすることないですよ」「それは前任の方の話ですから」と言ったわけではありません。
「もっと気にしないようにしよう」と考えてもらったわけでもありません。
なりたい自分を思い浮かべて、ほんのちょっとの動作を挟んだだけです。
それだけで、なりたい自分に近づくためのエネルギーが、自分のところに戻ってきます。
この記事の内容を、ライブで一緒にやっています
ひとりでやる時のコツ
ひとつ、つまずきやすいところがあります。
目を動かしながら、手も動かしながら、呼吸もする。
3つのことを同時にやるので、「大変です」とよく言われる動作です。
はじめは、手順を一つずつ確かめながらで大丈夫です。
ライブのアーカイブを見ながら、一緒にやってみてください。
もうひとつは、気持ちを言葉にするところです。
自分の場合、どう思われているのか、事実と想像の線がどこなのか。
ひとりだと、なかなか分けにくいものです。
モヤモヤした気持ちを、誰かに話して言葉にする。
それだけでも、すっきりすることがあります。
気持ちと感情のちがいは、第2夜の記事でもお伝えしています。
嫌なことを引きずる時の切り替え方
嫌なことを引きずる時の切り替え方は、「気にしないようにしよう」と頑張ることではなく、ドアップで見ていた場面から、少し離れた席に座り直すことです。
- 頭の中の心の声と、感情を言葉にする(罪悪感・不安・絶望感 など)
- 「どう受け止めていたいか」を描く
- 描いたまま、鎖骨と目をゆっくり3往復ずつ
- 前と後を0〜10の数字にして、戻ってきたエネルギーを感じる
「できない人と思われた」かもしれない。
思われていないかもしれない。
1番後ろの席からなら、その「かもしれない」が見えてきます。
よくある質問
- 嫌なことを引きずるのは、性格のせいですか?
-
そうとは限りません。脳がその場面だけをドアップで見ている状態なのかもしれません。性格を変えようとするより、まず今の状態に気づくことから始めてみてください。
- 「気にしないようにしよう」と思っても、気になってしまいます。
-
多くの方がそうです。気にしないように頑張るのではなく、どう受け止めていたいかを描いて、ほんのちょっとの動作を挟んでみてください。
- 鎖骨と目は、どのくらいやればいいですか?
-
ライブでは、3往復くらいやったら手を入れ替えて、また3往復くらい行いました。回数は目安です。目を左右に動かして気分が悪くなる場合は、回数を減らしてください。
- 人前や会議中など、声を出せない時でもできますか?
-
声を出さずにできる動作なので、静かにしていないといけない時にも使えます。
- ぐるぐる脳ほぐしセッションでは、何をしますか?
-
まず、いま困っていることをじっくりお聞きします。そのうえで、あなたの状況には何がベストなのかを、一緒に決めていきます。セッションのあとに、あなた専用の「脳のトリセツ」をお作りします。
- これは、医療ですか?
-
医療ではありません。今、治療が必要かもしれないと感じていらっしゃる方は、まず医療機関へご相談ください。
ぐるぐる脳ほぐしセッション
ひとりでやってみると、事実と想像の線を引くところや、気持ちを言葉にするところで、止まってしまうことがあります。
ぐるぐる脳ほぐしセッションでは、まず、いま困っていることをじっくりお聞きし、あなたの状況には何がベストなのかを、一緒に決めていきます。セッションで何が得られるかは、申込ページの30分の動画で、先にお伝えしています。


※個人の感想であり、成果を保証するものではありません。
※これは医療ではありません。今、治療が必要かもしれないと感じていらっしゃる方は、まず医療機関へご相談ください。










