子どもとの関係が、ずっとうまくいかない。
今日も、また、ぶつかってしまった。
自分自身、そんなふうに育ててもらった記憶がない。
だから、どう接していいのか、わからない。
この記事でわかること
- 子どもとの関係がうまくいかないのは、あなたが「そう育てられなかった」せいだけではない、脳の本当の仕組み
- 育てられた記憶がなくても、関係を築き直せることを示す研究
- ぶつかってしまった、その場でできる3分のリセットと、これからの関係の描き方

また、子どもとぶつかってしまいました
多くの方から、こうしたご相談をいただいています。
これまでのお客様の変化はこちらにも掲載しています。
あなたにも、こんなことはありませんか。
✅子どもの一言や態度に、つい強く反応してしまう。
✅そのあと、「また、こんな言い方をしてしまった」と、自分を責める。
✅自分がどう育てられたか、あたたかい記憶がほとんどない。
✅だから、何を手本にして子どもと接すればいいのか、わからない。
これは、あなたの愛情が足りないからでも、母親・父親として失格だからでもありません。
あなたは、精神的に弱くなったのではありません。見る向きが違っていただけです。
関わり方がわからないのは、手本がなかったからで、あなたのせいではありません
人は、身近な人との関わり方を、
多くの場合、自分が育てられた経験から自然と身につけていきます。
あたたかく関わってもらった記憶があれば、
その関わり方が、そのまま自分の中の「型」になります。
けれど、その「型」がないまま大人になった人もいます。
厳しく育てられ、楽しかった記憶があまりない。
そうすると、子どもとの関わり方に迷ったとき、
参考にできる自分の中の記憶がありません。
これは、あなたの努力不足ではありません。
単純に、脳の中に「あたたかい関わり方」の
見本データが少なかった、
というだけのことです。
だからといって、
この先も同じことが続くとは限りません。
心理学の研究に、
「獲得された安定した愛着」という考え方があります。
子ども時代に
安定した関わりを得られなかった人でも、
大人になってから、自分のこれまでを
一つの筋の通った物語として整理し、
意図的に新しい関わり方を選ぶことで、
安定した関係を
築き直せることがわかっています。
しかも、
その人自身の子どもも、
最初から安定した関わりを
受けてきた親の子どもと、
同じくらいの割合で、
安定した関係を築けているのです。
つまり、見本がなかったことは、
この先も同じ結果になることを意味しません。
ただし、ここで一つ、
注意したいことがあります。
「これから、こんな関係を築きたい」
という未来の願望は、
それだけを頭の中に置いておくと、
かえって不安や緊張と
セットになってしまうことがあります。
「本当にできるだろうか」
「この先どうなるかわからない」
という負荷(予測負荷)が高いままだと、
願望はあるのに、
動けなくなってしまうのです。
だからこそ、未来の願望は、
リラックスした心の状態とセットにする必要があります。
体を軽く動かして、
脳をストレスモードから
リラックスモードへ切り替えてから、
あらためて
「これから、どんな関わり方をしていきたいか」
を思い浮かべる。
この順番が、
「できそう」という確信に
つながっていきます。

工場を経営するHさんも、そのひとりでした
工場を経営するHさんも、そのひとりでした。
仕事では、
従業員や工場の未来のことで
頭がいっぱいだし
家に帰れば、
娘さんとのギスギスした関係に
ストレスは消えることなく
心が休まる時間はありませんでした。

厳しく育てられ、
楽しかった記憶があまりない。
だから、娘にどう接すればいいのか、
わからなかった
といいます。
そんなHさんが、セッションを重ねた後には、
こう話しています。



愛おしいってこんな感じなのかなって思う
なんであんなふうに話せたか、不思議でしょうがない
実は、Hさんのセッションで、
娘さんのことを直接扱ったことはありません。
「◯◯した方がいいですよ」と、
具体的な助言をしたこともありません。
人にはそれぞれの歴史があり、
わたしの持っている”子育て観”が、
必ずしも正解ではないからです。
けれども、回を重ねるごとに、
Hさんの口から出る娘さんへの気持ちは
変わっていきました。
環境が変わったわけではありません。
娘さんとの関係も、
一朝一夕に変わったわけではありません。
47歳のSさんも、同じように悩んでいました。
息子さんに、つい怒鳴ってしまうことが続いていました。
けれど、怒鳴ったところで、何も変わらない。
そのことに気づいたSさんは、こう話していました。



怒鳴った後で変わらないんだから、
「自分がこう変わった」と
受け止め方を変えたら、
息子は自然と変わったのか、
そう感じなくなったんです。
それまでは、
「育てなきゃ、育てなきゃ」と、
子どもが成人するまでの年数を、
ただ数えているような日々だったといいます。



実は、わたし自身にも、
同じような経験があります。
昭和のスタイルで育てられ、
「こうしなさい」
「ああしなさい」
「こうあるべき」
という関わり方の中で育ちました。
同じようにはなりたくないと思いながらも、
どうしても同じように考えてしまうところがありました。
だからこそ、
それをそのまま次へ引き継がない、
と決めたんです。
Hさんにも、
Sさんにも、お伝えしたのは同じことでした。
育てられた記憶を取り戻すことでも、
過去を責めることでもありません。
「これから、どんな関わり方をしていきたいか」
を、ご本人自身の言葉で描いてもらうことでした。
そのうえで、子どもの言動に反応しそうになった、
その瞬間に、
その場で気持ちを落ち着ける方法をお伝えしました。


ぶつかった、その場で。3分でできる整え方
考えを止めようとするより、
体からアプローチしたほうが早いことがあります。
子どもとの間で強く反応してしまったときに使える、
整え方の流れをお伝えします。
▼▼その場で使える整え方はこちら
| 順番 | やること |
|---|---|
| 1 | 今の状況を、短く言葉にする(例:また強く言ってしまった) |
| 2 | 今の気持ちの強さを、10段階で数値化する |
| 3 | 手のひらを、そっとおでこに当てる |
| 4 | そのまま3分、当て続ける(嫌な気持ちを考えながらでも大丈夫です) |
| 5 | もう一度数値化して、変化を確かめる |
気持ちが落ち着いたら、もう一つだけ、やってみてほしいことがあります。
リラックスしたその状態のまま、



これから、この子とどんな関わり方をしていきたいか
を、短い言葉にしてみてください。
不安や緊張を抱えたまま未来を考えると、
本当にできるだろうか
という負荷ばかりが大きくなります。
けれど、体で気持ちを整えたあとに
思い浮かべる未来は、
同じ願望でも
できそう
という手応えに変わっていきます。
過去にどう育てられたかを、
思い出せなくても構いません。
これから描きたい関係は、
今のあなたが、
リラックスした状態で、
自分で選ぶことができます。


まとめ|子どもとの関係がうまくいかない自分の変え方
子どもとの関係がずっとうまくいかないこと。
自分がそう育てられた記憶がないこと。
どちらも、あなたの愛情不足でも、
親としての失格の証拠でもありません。
そのことを考える時の
脳の切り替え方を
知らなかっただけです。
1つ目は、ぶつかった、その場で気持ちを整えること。
2つ目は、これから築きたい関係を、短い言葉にしてみること。
Hさんが、娘さんとの関係に悩んでいた日々から、
「愛おしい」と思えるようになったように。
Sさんが、怒鳴る毎日から、
受け止め方を変えられるようになったように。
育てられた記憶がないことと、
これからの関係が築けないことは、
同じではありません。
今度、子どもとぶつかりそうになった瞬間に、
まずはこの3分を試してみてください。
よくある質問
- 自分が愛情を持って育てられていないのに、子どもに愛情を持って接することなんてできるのでしょうか
-
できます。心理学の研究では、子ども時代に安定した関わりを得られなかった人でも、大人になってから自分の物語を整理し、新しい関わり方を意図的に選ぶことで、安定した関係を築けることがわかっています。その人自身の子どもも、最初から安定した関わりを受けてきた親の子どもと同じくらいの割合で、安定した関係を築けています。
- 「これから築きたい関係」が、うまく思い浮かびません
-
不安や緊張を抱えたままだと、未来のことは考えにくくなります。まずは3分のリセットで気持ちを落ち着けてから、「今日、どんな一言をかけたいか」「今度、一緒に何をしたいか」など、ごく小さな場面から思い浮かべてみてください。
- 怒鳴ってしまった後、子どもにどう謝ればいいですか
-
この記事では触れていませんが、まず気持ちを整えてから、シンプルに「さっきは強く言いすぎた」と伝えることが、多くの場合の入口になります。
- 3分試しても、また同じように反応してしまうことはありますか
-
あります。大切なのは、反応すること自体をゼロにすることではなく、反応した瞬間に、その場で整えて戻れる状態をつくることです。繰り返すほど、反応は落ち着いていきます。
子どもとの関係を変える一歩を
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