「年のせい」と落ち込む時の抜け出し方は、昔の自分に戻ろうと頑張ることではなく、「前の自分」ばかり見ていた目を、今の自分とこれからの自分に向け直すことです。
- 若い頃の自分と比べて落ち込む時、頭の中で起きていること
- 心が躍るゴールを、具体的に描くわけ
- 今日からできる「アームエイト」と、前と後の確かめ方

若い頃の自分と比べてしまう
多くの方から、こうしたご相談をいただいています。
これまでのお客様の変化はこちらにも掲載しています。
あなたにも、こんなことはありませんか?
- 昔は、こんなことで落ち込まなかった
- 前は、これくらい平気だったのに
- こんなことも、できなくなったのか・・
「年のせい」と落ち込むのは、
年齢ではなく、「比べる」という脳のクセのせいかもしれません。
心が躍るゴールを具体的に描いてから、
腕で8の字を描いて目で追うと、「前の自分」という一点から、今とこれからの全体が見えてきます。
人と比べなくなった人の話
YouTubeライブの第4夜では、はじめに、養成講座の受講生のかおるさんに来ていただきました。
「人と比べる」というテーマで、今、お悩みはありますか?
そう聞くと、かおるさんは「実はないんです」と答えました。
前は、365日24時間、考えていたと思う。
一度ぐるぐるに入ったら、ずーっとそこから抜けられなかった。
暗い海の底を、ひたすら下を向いて歩いているような感じだった、と。
今は「リトルマーメイドの世界」だそうです。
たまに、ぴょこっと海の外を見たりできている。
人と比べて辛くなることは?と聞かれて、そのことが懐かしく思えるくらい。
もう1年以上、そんなふうに考えることがなくなっていた、と話してくれました。
こんなふうに、人と比べることがなくなってくると。
50を過ぎた頃から、今度は、若い頃の自分と比べて落ち込む、という方が増えてきます。
そういう声を、ご相談でたくさん聞いています。
睡眠を削っても平気だった
この夜のお題を出してくれたのは、同じく受講生の佐藤さんです。
若い頃は、仕事優先。
熱い気持ちを持って、睡眠を削ってでも、全然平気だった。
今は、
寝ないと次の日がしんどいしな。
疲れも取れないしな。
体力も落ちちゃったしな。
歳だしなあ。
そう思って、いつの間にか、仕事を優先しなくなっている。
まず健康、と、仕事は二の次になっている。
そんな自分に、モヤモヤしている。
佐藤さんのお題は、そういうシチュエーションでした。
気持ちを、感情の言葉と数字にする
この場面の気持ちを、感情を表す言葉にしてもらいました。
出てきたのは、がっかり、不安、怒り、悔しい、情けない、の5つです。
一つずつ、「どんながっかりですか?」と中身を聞き、
何もないのが0、いちばん強いのが10として、今の強さを数字にしてもらいました。
| 感情の言葉 | どんな感情か(佐藤さんの言葉) | 前 | 後 |
|---|---|---|---|
| がっかり | 昔やれてたのに、今やらない自分にがっかり | 6 | 3 |
| 不安 | この状態のままで、本当にいいのかなという不安 | 7 | 3 |
| 怒り | 年のせいにして、やろうとしない自分への怒り | 7 | 1 |
| 悔しい | 昔やれていたのに、今できていない悔しさ | 7 | 2 |
| 情けない | どうせ無理だと思っている情けなさ | 7 | 2 |
| 合計 | 34 | 11 |
話しているうちに、佐藤さんの口から、こんな言葉も出てきました。
やっぱり言い訳ばっかりで、やれてないですよね
睡眠や年齢が、自分の中で言い訳になっているのかもしれない。
言葉にしてみて、はじめて見えてきたことでした。
感情を言葉にすると、なぜ落ち着きやすくなるのかは、
第1夜の記事でお伝えしています。
心が躍るゴールを描く
次に、こう聞きました。
もし、この感情が何もないとしたら。
同じ状況が変わらないとしても、どういう自分でありたいですか?
佐藤さんの最初の答えは、「今置かれている環境の中で、やれることをやっている自分でありたい」でした。
ここで、借り物競走の話をしました。
「借り物競走をしてきてください」とだけ言われても、何を持ってくればいいか分かりません。
メモに「ヤカン」「校長先生の帽子」と書いてあれば、あ、そうなんだ、と持ってこられます。
ゴールも同じです。
クラスの目標のような言葉だと、届いたかどうかが分かりにくい。
思い浮かべられるくらい具体的なほうが、そっちへ行きやすいんです。

佐藤さんは、しばらく考えて、「若い頃はセミナーによく参加していたので、そういうところに参加している自分」と答えました。
それは、今、本当にやりたいことですか?
ここは、心が躍ることがいいんです。
昔やっていたことを、そのままやればいい、というわけではありません。
そして出てきたのが、「フルマラソンに挑戦している自分でありたい」でした。
ひとりでやっていると、「これでいいか」と、表面的なゴールで止まってしまうことがあります。
表面的なゴールには、エネルギーが向かないんです。
アームエイトのやり方
フルマラソンに挑戦している自分を思い浮かべたまま、体を動かします。
講座では「アームエイト」と呼んでいる動きです。
無限大(∞)を描くように腕を動かして、それを目で追います。
- 両手を合わせて、肘を軽く伸ばし、鼻の前あたりに持ってきます
- そこから左上へ。横向きの8の字(∞)を描きます
- 左上へ行くときに息を吸って、戻るときに吐きます
- 手の動きを、目で追います
- ゆっくり、ゆっくり、3回描きます。逆回しはしません
ポイントは、ゆっくりやること。
そして、なりたい自分を思い浮かべながらやることです。

「前の自分」という一点から、全体へ
なぜ、これをやるのか。
前の自分と比べて落ち込んでいるときは、「前の自分」ばかりを、じーっと見ています。
腕で8の字を描いて目で追うと、
一点に止まっていた目が、大きく動き出します。
右脳と左脳を一緒に使う動き、
とも言われています。
一点ばかり見ていた状態から、
今の自分も、
これからの自分も、
全体が見える状態へ。
かおるさんが話してくれた、
暗い海の底から上がってきて、
たまに外を見ている感じ。
自分だけ、相手だけ、ではなく、
全体が見えている状態です。
目は、脳とつながっています。
ヒトの脳の表面(大脳皮質)の、およそ4分の1から3割(20〜30%)が、見たものを処理するために使われている、という神経解剖学の研究があります(アメリカの研究者による視覚の脳地図の研究、2004年)。
前と後を数字にする
アームエイトのあと、もう一度、同じ場面を思い浮かべてもらいました。
がっかりは6から3に。
不安は7から3に。
怒りは7から1に。
悔しいは7から2に。
情けないは7から2に。
合わせて34だったのが11に。
23下がりました。
佐藤さんは、こう話してくださいました。
イメージ的には、走ってるじゃないですか。それが浮かぶと、やっぱりもう楽しいっていう感情が表に出てくるので、今まで抱えていた負の感情が、自然と減ってきて
ここが、大事なところです。
昔の自分に戻ろうと頑張ったのでも、
年齢のことを考えないようにしたのでもありません。
心が躍るゴールを思い浮かべて、
ほんのちょっとの動作を挟んだだけです。
▼▼この記事の内容を、ライブで一緒にやっています
ひとりでやる時のコツ
ぐるぐる考えている時は、スイカ割りに似ています。
ぐるぐる回されて、さあ進んで、と言われても、
どっちへ行けばいいか分からない。
「こっちだよ」「もっと前」「左、左」と言ってもらえると、
場所が分かります。

この夜、ふたりにも聞いてみました。
かおるさんは、セッションを受け始めた頃、
言葉が全然出てこなかったそうです。
かおるさんたっぷり時間をとって、言葉を引き出してもらった記憶がすごくある。
ひとりだと、形にできない、言葉にできない。
それがまた、もどかしかったのかな、と。
佐藤さんは、悩んでいた時は、



言葉にするところまで頭に出てこなかった
自分で分からなかった状態を言葉にしてもらって、客観的に見えた経験が、すごく多かった。
自分のことなのに、ひとりだと、うまく分からない。
と話してくれました。
ひとりでやる時は、
まず、思い浮かんだゴールに



それは、心が躍る?
と聞いてみてください。
表面的なゴールで止まっていないか、確かめるためです。
気持ちと感情のちがいは、第2夜の記事で、
目を動かして場面から距離をとる方法は、第3夜の記事でお伝えしています。
「年のせい」と落ち込む時の抜け出し方
「年のせい」と落ち込む時の抜け出し方は、
昔の自分に戻ろうと頑張ることではなく
「前の自分」ばかり見ていた目を、
今の自分とこれからの自分に向け直すことです。
- 気持ちを、感情の言葉(がっかり・不安・怒り・悔しい・情けない など)と、0〜10の数字にする
- 「心が躍る」ゴールを、借り物競走のメモくらい具体的に描く
- 描いたまま、アームエイトをゆっくり3回
- 前と後を、もう一度数字にする
年齢は、変えられません。
見ている先は、変えられます。
よくある質問
- 若い頃の自分と比べて落ち込むのは、年のせいですか?
-
そうとは限りません。「比べる」という脳のクセで、「前の自分」という一点ばかり見ている状態なのかもしれません。まず、今の気持ちを感情の言葉と数字にすることから始めてみてください。
- 昔の自分のように、頑張れば戻れますか?
-
昔やっていたことを、そのままやればいい、というわけではありません。今のあなたの心が躍ることを、具体的に描くほうが、エネルギーが向きやすくなります。
- アームエイトは、どのくらいやればいいですか?
-
ライブでは、両手を合わせて、ゆっくり3回描きました。逆回しはしません。目を動かして気分が悪くなる場合は、回数を減らしてください。
- ゴールが、なかなか思い浮かびません。
-
多くの方がそうです。借り物競走のメモのように、持ってこられるくらい具体的なものを考えてみてください。ひとりで言葉にしにくい時は、誰かに話しながら探すと見つかることがあります。
- ぐるぐる脳ほぐしセッションでは、何をしますか?
-
まず、いま困っていることをじっくりお聞きします。そのうえで、あなたの状況には何がベストなのかを、一緒に決めていきます。セッションのあとに、あなた専用の「脳のトリセツ」をお作りします。
- これは、医療ですか?
-
医療ではありません。今、治療が必要かもしれないと感じていらっしゃる方は、まず医療機関へご相談ください。
ぐるぐる脳ほぐしセッション
ひとりでやってみると、気持ちを言葉にするところや、心が躍るゴールを描くところで、止まってしまうことがあります。
ぐるぐる脳ほぐしセッションでは、まず、いま困っていることをじっくりお聞きし、
あなたの状況には何がベストなのかを、一緒に決めていきます。
セッションで何が得られるかは、申込ページの30分の動画で、先にお伝えしています。


※個人の感想であり、成果を保証するものではありません。
※これは医療ではありません。今、治療が必要かもしれないと感じていらっしゃる方は、まず医療機関へご相談ください。










