
最近、会議でうまくいかないと“自分は管理職失格だ”って思ってしまうんです。
頑張っているのに結果が出ないと、つい自分を責めてしまって…。
自分で自分を認めることができなくて、本当に苦しいです。



それはつらいですね。
“自分を責める脳”って、意識の弱さではなく脳のクセなんです。
脳は過去の経験を『もう失敗したくない』と覚えていて、無意識にブレーキをかけてしまうんです。
けれど、そのクセを少しずつ整えていけば、気持ちはちゃんと軽くなりますよ。
今日は、50代管理職のあなたにこそ試してほしい、自分で自分を認める小さな習慣を3つ紹介しますね。
はじめに|50代管理職のあなたへ
仕事でも家庭でも、責任の中心に立つ50代。
部下を支え、成果を求められる立場であるほど
つい自分に厳しくなってしまうものです。
「自分を認められるようになりたいけれど、今さら遅いのではないか」
そんなふうに感じていませんか?
「もう50代だから」「今さら変われない」
と思う必要はありません。
脳は年齢に関係なく、何歳からでも
新しい回路をつくる力を持っています。
むしろ、経験を重ねた50代だからこそ
変化の意味を深く理解し、
確かな一歩を踏み出す力があるのです。
50代の再スタートは
“遅い”のではなく“深い”。
これまで積み上げてきた経験があるからこそ
小さな意識の変化が
人生全体の質を大きく変えていきます。
この記事のハイライト
・自分を責める脳」は、意志の弱さではなく“脳のクセ”が原因。
・責任感が強い50代管理職ほど、無意識に自分を責めやすくなる。
・“責めグセ脳”を放置すると、やる気・自信・職場での信頼まで失いやすい。
・脳の仕組みを理解して整えれば、自分を認める力は取り戻せる。
・3つの小さな習慣で“自分を認める脳”に変わる。
・脳は何歳からでもリスタートできる。50代からの再スタートは「遅い」ではなく「深い」変化になる。
自分で自分を認める方法の前に知っておきたい|なぜ“責めグセ脳”が生まれてしまうのか


「責めグセ脳」とは、失敗やミスをきっかけに
自分を強く責めてしまう脳の反応です。
これは意志の弱さではなく
脳が“自分を守ろう”として働く自然な仕組みです。
脳には、不安を感じる“感情のセンサー”と
気持ちを落ち着けて考える“理性の司令塔”があります。
過去の失敗を「危険なこと」として記憶していると
似た状況に直面した時、感情のセンサーが反応し
「また失敗したらどうしよう」
「やっぱり自分はダメだ」と考えてしまうのです。
その瞬間、理性の司令塔の働きが弱まり
冷静に判断できなくなります。
「責めても仕方ない」と分かっていて、
思考のループから抜け出せないのはこのためです。
つまり、自分を責めるのは
脳が「もう傷つきたくない」と
あなたを守ろうとしている誤作動なのです。
🧠 豆知識
・感情のセンサー=扁桃体(へんとうたい):不安や恐れを感じ取る部分。ストレスで過敏になる。
・理性の司令塔=前頭葉(ぜんとうよう):気持ちを整えて判断する部分。強いストレスで働きが鈍る。
放っておくと危険|“自分を責める脳”がやる気・自信・信頼を奪う仕組み


責めグセを放置すると、
脳は「失敗=危険」という回路を強化してしまいます。
挑戦の前にブレーキがかかり
行動そのものを避けるようになります。
50代の管理職に多いのが
「部下に任せたいのに、結局自分で抱え込んでしまう」
「うまくいかないと、すぐ“自分の責任だ”と思ってしまう」
というパターンです。
ストレスが続くと、脳内でストレスホルモンが増え
やる気を生み出す物質が減少します。
すると「また失敗したらどうしよう」
「自分には力がない」と感じやすくなり
自信喪失 → 行動低下 → 自己否定
のループに入ってしまうのです。
この状態が長く続くと
脳が“安心”を感じにくくなり
仕事への意欲だけでなく
職場での信頼関係や判断力まで揺らぎます。
周囲に弱音を見せられず
孤独感が強まり
「誰も自分をわかってくれない」
と感じやすくなるのです。
しかし、それは能力が落ちたわけでも
年齢のせいでもありません。
脳がストレスと自己否定の悪循環に入っているだけ。
つまり“できない自分”になったのではなく
脳が一時的にブレーキをかけている状態なのです。
私自身も“責めグセ脳”の中にいた|脳のクセを知って動ける自分を取り戻した


実は私自身も、以前は“自分を責める脳”の中で
身動きが取れなくなっていました。
些細なミスに「自分はダメだ」と落ち込み
夜になっても失敗を思い出して
眠れない日々が続いていました。
けれど今は違います。
ミスをしても
次に活かそう!
と考えられるようになり
立ち止まらずに行動できるようになりました。
その結果、必要以上に落ち込むことが減り
夜もぐっすり眠れるようになりました。
その変化のきっかけは
“脳の仕組み”を理解したことでした。
以前は「気持ちを切り替えよう」
と意識だけで頑張っていましたが
それでは長く続かず
むしろ心が疲れてしまうこともありました。
脳の仕組みを理解し
なるほど、こういうことだったのか
と納得できたことで
自然と行動を続けやすくなったのです。
脳は、仕組みを理解して動くほど
習慣を維持しやすくなります。
理由が分かることで納得が生まれ
行動が無理なく続くようになるのです。
“自分を認める脳”を育てる3つの習慣|今日からできる小さな脳の整え方
① 「結果」ではなく「プロセス」に丸をつける
成果に縛られがちな50代管理職こそ
「やった結果」よりも「どう取り組んだか」に注目を。
たとえば
・部下の話を最後まで聞けた
・意見を飲み込まず伝えられた
・少し早めに退社してリフレッシュできた
など
行動そのものに“〇”をつけるだけで
やる気ホルモン(ドーパミン)が分泌されます。
結果を責める習慣を
“行動を認める習慣”に変えることが第一歩です。
② 「ありがとう」を意識して口にする
50代の管理職は
感謝を伝える機会が多いものの
忙しさの中で
「形式的なありがとう」になりがちです。
意識して感情を込めて伝えると
脳内で安心感をもたらす物質が分泌され
ストレスがやわらぎます。


「感謝を考えて言う」のではなく
「感謝を感じて言う」ことが大切です。
③ 寝る前に「自分をねぎらう一言」を口にする
寝る前の思考は、翌日の気分を左右します。
眠る前に
今日もよく頑張った
大きなことはできなくても、一歩は進んだ
と声に出してみてください。
脳は主語を区別しないため
自分への優しい言葉を
“他人からの承認”として受け取ります。
つまり、自分をねぎらう言葉は
脳への“ご褒美”なのです。
まとめ|脳はいつからでもリスタートできる—50代からの再スタートは「遅い」ではなく「深い」


脳は、年齢に関係なく
何歳からでも変わる力を持っています。
むしろ、経験を重ねてきた50代だからこそ
変化の意味を理解し
自分を立て直す力があります。
① 「結果」ではなく「プロセス」に丸をつける
② 「ありがとう」を意識して口にする
③ 寝る前に「自分をねぎらう一言」を口にする
この3つの小さな習慣が
“自分を責める脳”を整え
“自分を認める脳”を育てる第一歩になります。
焦らなくて大丈夫です。
脳は、正しいステップを踏めば応えてくれます。
50代の再スタートは
“遅い”のではなく“深い”。
これまでの経験を糧に
落ち着いた判断力と柔軟な思考で
これからの人生を自分らしく築いていきましょう。
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よくある質問(FAQ)
- 自分を認めるとは、どういうことですか?
-
「結果」よりも「行動や努力のプロセス」を自分で評価することです。
脳は、達成したときだけでなく、“取り組んでいる最中”にもやる気物質(ドーパミン)を分泌します。
つまり、「できたかどうか」よりも「やってみた自分」に意識を向けることで、
脳は前向きな回路を強化していくのです。たとえば、「今日は部下の話を最後まで聞けた」「苦手な意見も受け止められた」といった小さな行動を認める。
それが“自分を認める”ことの本質です。 - 自己肯定感が下がる原因は?
-
脳が「失敗=危険」と記憶しているためです。
過去の経験で強いストレスや叱責を受けると、
脳の“感情センサー”が過敏になり、
小さなミスにも「また怒られる」「評価が下がる」と反応してしまいます。この状態では理性の働きが弱まり、冷静な判断がしにくくなります。
だからこそ、完璧を求めず「まあ、これくらいでいいか」と区切ることが大切です。
小さな承認が積み重なることで、脳は安心を取り戻し、自己肯定感も回復していきます。 - 自信を持つにはどうすればいいですか?
-
自信は「成功してから持つもの」ではなく、「行動を積み重ねながら育つもの」です。
脳は行動のたびに小さな達成感を感じ、そのたびに“やればできる”という回路を強化します。
この積み重ねが「次もやってみよう」という意欲を生み出し、継続的な自信につながります。完璧を目指すより、「今日はここまでできた」と区切って認めること。
それが、脳に「前に進める自分だ」という確信を育てる最も確実な方法です。



